【冬の登山道具 #3】ユニクロってあり?メルカリで購入してもいいの?[よくある質問編]
更新日:2021年1月25日

第1章では、登山・トレッキング道具の概要[一覧]を簡潔にお伝えしました。第2章では、登山道具のより詳しい「機能性」や「選び方」について解説していきました。
第3章では「何から買えばいい?」「おすすめのブランドは?」「ユニクロって、登山服としてあり?」などなど、初心者さんが気になる質問にもお応えします!
⛄️ 目次 ⛄️
1、登山の三種の神器とは?
登山の三種の神器とは、「トレッキングシューズ」「ザック」「レインウェア」です。トレッキングを趣味として始めるなら、この3つを初めに揃えるのをおすすめします。
2、登山服は何から買えばいい?
まずは、「登山靴(トレッキングシューズ)」から購入される事をおすすめします。何はともあれ、トレッキングシューズさえあれば、簡単なトレッキングから始められます。
トレッキング服だけでいうと以下の順番です。
1、トレッキングシューズ
2、レインウェア
3、トレッキングパンツ
4、アンダーウェア
5、厚手トレッキング用靴下
6、フリースかダウン
7、アンダータイツ
8、帽子、手袋、ネックウォーマー等
個人の見解によって順番は前後するかもしれませんが、概ねこの順番で揃えていくのがベストです。「3、トレッキングパンツ」以降は、簡単なトレッキングであれば代用品があるため、レインウェアの方がより優先順位を高く設定しています。
3、おすすめのブランドや商品は?
初心者さんにおすすめのブランドは「コロンビア」かと思います。手頃な価格帯で、おしゃれなデザインが豊富な為、街中でもカジュアルスタイルとして着用出来るのが特徴です。
その他のブランドで3つ上げるとしたら以下です。
「マーモット」花柄やステッチなど可愛らしいデザインが特徴です。価格は、標準くらいです。
「モンベル」言わずと知れた登山ブランドですよね。街服で言うところのユニクロ的な存在です。安価な商品が多いので、スターターとしては購入しやすいです。ただ、耐久性が低いです。服以外の小物(帽子・ネックウォーマー・靴下)は、おすすめです。
「パタゴニア」高品質・高機能・高耐久性。プロも使用する物が多いです。私もパタゴニアを多数愛用しており、絶大な信頼を誇るブランドです。また耐久性で言うと、パタゴニアはリペア(修理)対応をしてくれる為、メンテナンスをすれば数年に渡って使用できます。始めたばかりだと、少々高いのがネック。「ダウン」や「レインウェア」などに道具を絞って購入するのがいいかと思います。
上記以外にもガレージブランドや、優良な海外ブランドも多数あるので、探していく中で自分の好きなブランドを発見してもらえたらと思います。
4、ユニクロってあり?
1月の晴れた筑波山を日帰りのトレッキングするなら、アリだと思います。登山道具を揃えるまでの間は、家にあるもので代用して、簡単なトレッキングに出掛けることは素晴らしいことだと思います。
でも、登山道具として揃えるためにユニクロを着用するのはおすすめしません。と言うのも、理由は色々ある中で簡単に言うと、吸収速乾性の機能で仕組みに違いや、抗菌防臭性能がないために汗の臭いが付着したり、耐久性も弱い為です。
わざわざ新たにお金を出してまで購入するのには、コストパフォーマンス的には勿体ないかもしれません。あくまでも、登山道具を揃えるまでの代用品でしょう。
5、メルカリ(中古)で買うのってあり?
これも、かな〜り良く聞かれるのですが、残念ながらNG(極力)なのです。
お気持ちは凄く分かります。でも、初心者の方で、一つ一つのウェアの機能性や重要性が認知していない状態で、ネット上で見た目だけで買うのは非常に危険です。サイズ感だったり、機能面が十分か判断できないからです。
例えば、登山靴。登山靴のソールって、年数が経つと経年劣化で剥がれてくるってご存知ですか? もしそれを知っていないと、新品でも5年経過した商品を買ってしまい、トレッキング中にソールが剥がれて大怪我する可能性があります。その他にも登山靴を中古で買う場合の危険性は、1「足型のフィット感」、2「製造年数」、3「ソールの硬度」などが挙げられます。
登山靴に限らず、全ての道具に特徴や重要性があります。それらの条件を全て考慮して、良いものを見つけるのは至難の技ですし、何よりも命の安全性を高める為の道具であれば、お店に行って店員さんとじっくり話購入するのが一番良いのです。
もし、どうしても購入したい場合は、念入りに調べた商品や、既に試着した商品などが、運よく販売されていたら購入してもいいかもしれません。または、小物などであれば可能かもしれません。
または、アウトドアショップのアウトレット店をおすすめします!こちらの方が安全で安価です。
良質なトレッキングは、良質な道具からです。
6、夏冬兼用の服選びの方法はある?
「登山道具は高いので、スペックの高い商品を夏冬兼用で着用したい」と言う声は良く聞きます。しかし、基本的には夏と冬は服装を分けるべきです。
出来るだけ今ある服で、まずはトレッキングを楽しんでみたいですよね。アストレとしては、最初は身の回りにあるもの+必要な物はレンタルか購入で、トレッキング慣れすることをオススメしています。慣れてくると、どんな機能が必要か身を以て体感するので、購入時に肌感として役に立つ経験なのです。
なので、やり方はあります。
例えば、トレッキングパンツは中厚手の素材を購入。夏は単体で着用し、冬は下にアンダータイツを履くなどです。初心者さんレベルの山であれば、この方法は可能ですし、トレッキング慣れるまではおすすめです。
7、なぜフリースとダウン両方必要なの?
どちらも保温機能がメインであることに代わりはありません。どちらか一つで良いのでは?と考えがちですが、「行動中」「休憩中」というシチュエーションによって使い分ける為に両方必要です。
フリースは速乾性がある為、行動中の保温のため着用します。またストレッチ性も高いため、行動中には打って付けです。
一方でダウンは、濡れると保温が機能しなくなります。また、乾きずらい性質です。
ただし、非常にコンパクトで軽量な為、持ち運びに便利です。休憩中にフリースだけでは寒くなってきたなという時に、重ねて着用します。
休憩中以外にも、バードウォッチングやゆったりとしたスノートレッキングなど、汗をかきにくい状態の時にも使用する場合があります。スタート時も着用し、15〜20分くらいで暑くなってきたなと思ったら脱ぐなど、即時保温性が特徴です。
8、節約したいので、家にある代用品でもいい?
登山道具は、一つ一つが非常に高価である為できるだけ出費を抑えたいというのが本音ですよね。アストレとしても、身の回りにあるものを代用しながら少しづつ揃えて行くことはアリとしています。
「最初から高価な商品ではなくとも、家にあるものを代用品としても良いですよ」と言っているのには、主に2つの理由があります。
1つは、登山道具に使用するお金を、トレッキングにいく機会(交通費や食事)に当てられるからです。最初は、簡単な山を沢山登って経験積む方が良いのです。
2つめは、著しい安全性を損なわない限り登山道具の機能性の重要度を経験を持って理解するからです。一般的なものを代用品にする事で、登山専用の道具に切り替えた時にどれくらいの違いがあるか肌身で経験します。
良くあるのが、「一般スポーツ用のアンダーウェアを着用していただが、ポリエステル素材で吸収速乾性があるにも関わらず、かなり肌寒く感じた。後ほど、登山用のアンダーウェアに切り替えると、吸収速乾性がある上に温かくて非常に快適だった。」
これは、気化熱を利用して冷却するタイプの、アンダーウェアだったからです。一般のアンダーウェアは、地上での利用を想定している為、冷却しても丁度いい快適性を保てますが、トレッキングのような高度な場所であると、体温を奪いすぎてしまう場合があるのです。
こういった経験をすると、ウェアがどの機能を持っていて何が重要なのか、肌感を通して理解します。その積み重ねによって安全性の意識は高まっていくので、こういった経験は重要だと、アストレでは捉えています。まさに、失敗から学ぶですね。
以上、トレッキングの「良くある質問」についての解説でした。
もし、その他にも質問したいことがある方はお気軽にお問い合わせ下さい。お答えできる範囲で回答させて頂きます。
なお、アストレツアーでは、ご案内した服装や道具を全てこちらでご用意する事も可能です。単品のレンタルも行なっているので、是非ツアーへのご参加お待ちしております!